ブリーダーが引き起こす社会問題
ペットの種の保存や環境の整った飼育活動などに信念を持って取り組む優良なブリーダーも多く存在していますが、なかには不衛生かつ劣悪な環境で多くの犬や猫を飼育し、躾も行わず予防接手も受けていないままの状態でペットショップに売り出すブリーダーも存在するようです。
そんな劣悪なブリーダーが社会問題となったことがきっかけで、近年はメディアなどの影響にもより、ブリーダーという仕事に関してあまり良いイメージが持たれていない方も多いのが現状です。
動物愛護団体による動物愛護法が施行されるまでの間はブリーダーとして開業するにあたって特別な制限や必要な登録もなく、その飼育環境は目を背けたくなるような事実が多く、実際に社会問題となったように、一般住宅の敷地内にて身動きを十分に取ることが出来ないような状態で多くの動物を繁殖させ、餌も十分に与えられないような環境のなかに何年も閉じ込め、餓死してしまうような動物も多く、悪臭のするような状況も当たり前でした。
そのような環境のなかで動物達に病気が蔓延し、栄養状態も悪く躾もされていないような仔犬や仔猫がペットショップでは高価な値段で販売されていたのです。
しかし、以前はそのような劣悪な飼育を行うブリーダーを取り締まる法律が存在せず、多くの問題が解決されないまま取り上げられることも多かった為、ブリーダーという職業自体にあまり良いイメージが持たれなかったのでしょう。
動物愛護法が施行されて以降は、動物の飼育環境に対しても法的な規制が適用されるようになりましたが、現在も少数ではありますが劣悪なブリーダーは後を絶たずにいます。
今後は法律のみならず、社会全体の意識を変えていくことにより、ブリーダーという仕事内容の改善がされていくことでしょう。